営業向けAI研修の比較|自社も同じ表に入れて正直に並べた選び方(2026年9月版)
目次
「営業向けのAI研修」で検索すると、比較記事はたくさん出てきます。ただ、そのほとんどが比較メディアの記事で、運営者自身がどの立場でその表を作ったのかが書かれていません。掲載料で並び順が決まる表もあります。
この記事は、自社のサービスを同じ表に入れて書いた比較記事です。当社が負けている欄も、書き換えずに残しています。そのうえで「どういう会社ならどれを選ぶべきか」まで書きます。
念のため先に書いておくと、表に入れている「営業マーケAIスクール」は、この記事を書いているAIリモートワーカー(運営者:佐々木優希)が企画・制作・運営する当社のサービスです。DMM 生成AI CAMPやSchooなど他社のコースではありません。学習サイトは drill.ai-remote-worker.com、法人向けの料金は /ai-training にあります。
先に結論だけ書いておきます。講座数と価格の安さで選ぶなら、当社は選ばないほうがいいです。
この記事の要点
- AI研修は大きく3型。①集合研修型(1回◯十万円)②定額見放題型(月1,500円前後・総合カタログ)③職種特化のeラーニング型。会社の状況で選ぶ型が変わる
- 価格の相場は、定額見放題型で月1,500〜1,700円/IDに強く集中。安値帯は月120〜500円、集合研修型は数十万円から
- 料金を公開している事業者は3割程度。比較するときは「一次情報(公式サイト)で確認できた数字か」を必ず見分ける
- 助成金(最大75%補助)を訴求する事業者は多いが、汎用的なプロンプト研修は制度上の扱いが変わりやすい。総額の前提が崩れることがあるので、看板の数字で決めない
- 「使っているのに効果が出ていない」が課題なら、講座数ではなく業務への適用が記録に残るかで選ぶ
まず、3つの型のどれが要るのかを決める
比較表を見る前に、ここを決めないと選べません。
| 型 | 費用感 | 向いている状況 | 向いていない状況 |
|---|---|---|---|
| ①集合研修型 | 1回 数十万円〜 | 全社の方針転換を宣言したい/経営層の理解を揃えたい | 研修後に現場が動く保証がない。単発で終わりやすい |
| ②定額見放題型 | 月1,500円前後/ID | 全社員の底上げ/テーマが幅広い | 営業に特化していないので、営業の業務には自分で翻訳が必要 |
| ③職種特化のeラーニング型 | 月1,000〜2,000円/ID | 特定部門の業務を動かしたい | 対象外の部門には合わない |
「AIを配ったが営業の数字が動かない」という状況なら、①ではありません。①は始めるための号砲で、続けるための仕組みではないからです。
比較表(2026年9月時点)
| 営業マーケAIスクール(当社) | DMM 生成AI CAMP(法人) | Schoo for Business | Udemy Business | AirCourse | |
|---|---|---|---|---|---|
| 公開価格 | ◎ 1ID月1,800〜1,200円(公開) | △ 非公開・20名から(一次) | ○ 月1,650円(比較サイト・二次) | ◎ 年18,100〜38,000円/ID(公開) | ◎ 月120〜500円/名(公開) |
| 対象範囲 | ◎ 営業・マーケ業務に限定 | ○ 職種別コースあり | △ 職種横断の総合カタログ | △ 総合カタログ(世界最大級) | △ 総合カタログ |
| 無料で見られる範囲 | ◎ 個人は全18章90レッスンを登録なしで無料(法人は有料) | △ 資料DL・無料セミナー | △ 10日間トライアル(二次) | △ 14日間トライアル(グローバル版) | ○ 30日フリープラン(標準18コース) |
| 1本の長さ | ◎ 5分 | ○ 短尺 | △ 録画授業+生放送 | △ 講座による | ◎ 5分程度 |
| 業務への適用が記録に残るか | ◎ 使いどころ投票→部門別の分布 | △ 受講進捗の可視化 | ○ 興味関心の可視化(二次) | △ 受講進捗 | △ 受講進捗+確認テスト |
| 管理機能 | ○ 達成率・使いどころ分布・10h以上一覧CSV・上司週次ダイジェスト | ◎ 部署別グループ管理・リアルタイム進捗・CSV/PDF出力・受講証明書 | ○ DXスキル診断(二次) | ○ 社内オリジナル講座 | ○ 自社コース作成機能 |
| 助成金の訴求 | △ 看板にしていない | ◎ 最大75%補助を訴求 | △ | △ | △ |
| 講座数 | △ 56レッスン+毎日のドリル | ○ | ◎ 8,500本以上(二次) | ◎ 数万講座 | ◎ 400コース以上 |
| 自社業務を題材にした教材 | ○ 制作代行あり(月20万円〜) | △ | △ 自社で作る | △ 自社で作る | △ 自社で作る |
判断基準:◎=一次情報(公式サイト)で確認でき、他社より明確に優れる/○=一次情報で確認でき、同等/△=二次情報のみ、または提供なし。他社情報は各社公開サイトおよび比較サイトに基づく2026年9月時点の調査です。条件は変わるので、最終判断の前に必ず各社にご確認ください。
当社が負けている欄の説明
比較記事で一番読まれるべきなのは、ここだと思っています。
講座数:△
当社は56レッスンです。Schooの8,500本、Udemyの数万講座とは桁が違います。全社員の学びの選択肢を増やしたいなら、当社は選ばないでください。当社は営業・マーケの業務だけに絞っていて、それ以外の講座を増やす予定もありません。
助成金:△
「実質75%オフ」を看板にしている事業者は複数あります。当社は看板にしていません。理由は2つで、制度の対象要件が変わりやすいことと、法人格などの申請要件で使えない場合があることです。使える会社にとっては、助成金対応の事業者のほうが総額は安く済みます。
管理機能の細かさ:○(DMMが◎)
部署別のグループ管理やリアルタイム進捗、受講証明書の発行まで含めた管理機能では、DMM 生成AI CAMPが最も具体的です。人事部門が全社の受講管理をしたいなら、そちらのほうが要件に合います。
実績の数
当社のスクールは公開したばかりです。導入社数で選ぶなら、大手のほうが安心材料は多いです。
それでも当社を選ぶ理由があるとしたら
1点だけです。「使っているのに効果が出ていない」を、部門の数字で動かしたい場合です。
総務省『令和8年版 情報通信白書』では、営業・販売で生成AIを活用している企業が59.6%、効果を実感しているのが37.5%でした。差は−22.1ポイント。業務別で見ても最大級のギャップです。
この差は、講座数を増やしても埋まりません。埋まるのは、「自分のどの業務に使うか」を各自が決めて、それがチームで見える状態になったときです。
当社のスクールでは、1本5分の動画を見終わるたびに「自分のどの仕事に使うか」を1つ選ぶ投票が出ます。測っているのは視聴率ではなく、その件数です。部署としては「どの業務に票が集まったか」が一覧になり、上位3業務がそのまま次のAI投資の当て先になります。
もう1つ、比較表には書きにくい違いがあります。当社は研修専業ではありません。営業・マーケのAI導入支援が本業で、自社の業務も19業務・14時間55分→54分まで実測して運用しています。教材はその実務から出しているので、「やってみたら動かなかった」の話も入っています。
選び方のチェックリスト
商談前に、この5つを各社に聞いてください。どこを選ぶ場合でも使えます。
- その価格は一次情報ですか(公式サイトのどこに書いてありますか)
- 最低ID数と契約期間は(年契約だけか、半年もあるか)
- 無料で試せる範囲はどこまでですか(資料DLだけ/一部コース/全部)
- 受講記録として何が出せますか(CSV・受講時間・修了証。助成金や社内報告で必要になります)
- 職場で実際に使ったかどうかを、どう測りますか(受講率だけなら、レベル3は測れていません)
5番が一番差が出ます。研修効果の整理(カークパトリックの4段階)でいうと、多くのサービスはレベル2(理解したか)までで、レベル3(職場で使ったか)を測る設計になっているかどうかが分かれ目です。
費用の目安(30名の営業部の場合)
| 初期 | 月額 | 年額 | |
|---|---|---|---|
| 集合研修型(1回) | 数十万円 | — | 単発 |
| 定額見放題型(月1,650円想定) | 0〜11万円(二次情報) | 49,500円 | 594,000円 |
| 当社(12ヶ月契約・1ID1,800円) | 0円 | 54,000円 | 648,000円 |
| 当社(30日試験導入・10名まで) | — | 30,000円(1回・本契約時に全額充当) | — |
参考として、中小企業の従業員1人あたり年間教育研修費は31,788円(産労総合研究所)です。1人あたり年2万円前後に収まる設計なら、既存の教育研修費の枠内で決裁できます。新規予算を取りに行くと、稟議の階層が1つ増えます。
よくある質問
Q. 比較サイトの「おすすめ◯選」は参考になりますか?
情報源としては使えますが、並び順は掲載の条件で決まっていることがあります。使うなら、各社の公式サイトで価格と条件を確認し直してください。実際、料金を公式に公開している事業者は3割程度です。比較記事に価格が書いてあっても、それが二次情報なら商談で違う数字が出てきます。
Q. 助成金は使えますか?
制度の要件と、事業者・講座の登録状況によります。汎用的なプロンプト研修は制度上の扱いが変わることがあるので、「助成金で実質◯円」の数字を前提に稟議を書かないほうが安全です。書くなら、助成金なしの総額で通る金額にしておき、助成金は取れたら儲けものという扱いにしてください。
Q. 集合研修とeラーニング、どちらが先ですか?
「全社の方針を揃える」段階なら集合研修、「配ったが動かない」段階ならeラーニングです。順番としては、集合研修で号砲を鳴らした直後にeラーニングを置くのが一番効きます。研修から2週間空くと、現場の熱は元に戻ります。
Q. 無料の教材だけで足りませんか?
個人で学ぶなら足ります。YouTubeにも良質な解説はあります。足りなくなるのは、部署の誰が何に使えるようになったかを把握したい段階です。逆に言えば、そこを把握する必要がないなら、有料のサービスは要りません。
Q. まず何から始めるべきですか?
3人・30日です。3人いると「隣の人が何に使っているか」が生まれ、30日あれば続くかどうかが判断できます。当社の教材は個人なら登録なしで無料で全部読めるので、まず数人で開いてみてください。会社として配って数字で判断する段階からが有料の法人プランで、30日試験導入が30,000円(10名まで・本契約時に全額充当)です。他社を選ぶ場合も、いきなり全社導入せず、小さく試してから広げることをおすすめします。
Q. 試すときの成功条件は、どう決めればいいですか?
先に撤退条件を書いてください。当社が推奨しているのは、開始率50%未満(配っても半分が開かない)なら本契約しない、使いどころが1人あたり月1件未満なら本契約しないの2つです。撤退条件が書いてある稟議は通りやすくなります。この形式の稟議書ドラフトは稟議キットで無料公開しています(当社以外を選ぶ場合にも使える形にしてあります)。
御社にどの型が合うかは、いまの状況(配る前/配ったが動かない/一部が使えている)で変わります。30分の無料AI業務診断では、営業・マーケ業務を棚卸ししたうえで「研修より先に手をつけるべき工程はどこか」までお伝えしています。売り込みはしません。
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- 総務省『令和8年版 情報通信白書』:総務省
- 各社の価格は公式サイトを一次情報として確認(Udemy Business/AirCourse/DMM 生成AI CAMP 法人)。Schooは公式サイトの価格表示が取得できなかったため二次情報を使用しています
- 産労総合研究所『教育研修費用の実態調査』(従業員1人あたり教育研修費)
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執筆・監修:佐々木 優希(上場企業 営業統括 兼 AI責任者)
某有名SFA・CRM企業でエンタープライズ営業マネージャーとして大手企業への導入を推進。スタートアップではトップセールスとして営業数名から200名規模へのスケールを牽引し、現在は上場企業で営業統括とAI責任者を兼任。売る側・導入する側・AIを入れる側の3つの立場から、営業・マーケティングのAI実装を支援しています。