ChatGPTが自社を推薦しない理由を実測した|BtoBのAI検索対策【2026年版】
目次
「うちの業界で『おすすめの会社は?』とChatGPTに聞いても、自社が出てこない」
BtoBの経営者・マーケ担当から最近いちばん増えた相談です。困るのは、なぜ出てこないのかが分からないこと。検索順位のように順位が見えるわけでもなく、広告のように枠を買えるわけでもありません。「AIに嫌われている」のか「知られていない」のか、判定する手段がない。
そこで当社は、自分自身を対象に実測しました。ChatGPTとPerplexityに推薦系のクエリを投げ、自社が出るか、出ないならなぜかを本文から読み取り、その場で対策を打つところまでを2026年8月24日に一気にやりました。
結果から言うと、当社は「知られていなかった」のではありませんでした。AIは当社のサイトもnoteも読んだうえで、正しく低く評価していました。この記事では、その実測手順と、判明した減点理由、そして0円でできた施策と、どこから費用が発生するのかを、そのまま公開します。
この記事の要点
- 推薦系クエリで自社が出るかは、AIに直接聞けば10分で測れる。当社の実測はChatGPTで5社比較の5位、Perplexityでは2クエリとも未出現だった
- 減点理由はサービスの中身ではなく「第三者から確認できる証拠がない」ことだった。AIは自社サイトを読んだうえで、裏が取れないと判断していた
- AIの「おすすめ」は単一記事ではなく、①第三者の比較記事 ②レビューDB ③プレスリリース ④自社ドメインの比較記事の4経路の合成でできている。当社はこの4つが全部ゼロだった
- ChatGPT引用の43.8%は「おすすめN選」型のリスト記事で、そのうち約35%は低オーソリティのドメイン(Ahrefs・26,283件の引用URL分析)。規模の問題ではない
- 引用の87%はBingの上位と一致(Googleは56%/Seer Interactive)。Bingに載っていないページはChatGPTから見えない
- 効くのは「トリガー→自動→人がレビュー」ではなく、まず証拠を置きに行く順番。当社が最初に打った5施策はすべて0円だった
まず、自社を名指しで測った

やったことは単純です。買い手が実際に打ちそうなクエリを、そのままAIに投げる。
当社が使ったのは次の2本です。
- 「営業・マーケティングのAI化を導入支援・伴走支援してくれるおすすめの企業を教えて」
- 「中堅・中小企業向けの営業AI導入支援で料金が公開されている会社はどこか」
結果は次のとおりでした(2026年8月24日・ブラウザでの実測)。
| プラットフォーム | 当社の出現 | 挙がった会社 |
|---|---|---|
| ChatGPT(20社を挙げさせた後、上位5社を比較させた) | 5社中5位(33.0点/40点)。20社のリストには入らず | — |
| Perplexity クエリ1 | なし | タナベコンサルティング/日立コンサルティング/リブ・コンサルティング/ギブリー/GiftX/Nova Growth/ウルノワ |
| Perplexity クエリ2 | なし | 日本AI導入支援協会(J-AIX)/ギブリー/合同会社デジタルボーイ/大塚商会/SUPERNOVA |
ここで目を引いたのが、Perplexityのクエリ2です。「料金が公開されている会社」という条件は、当社が最も自信を持っている差別化点です(当社は月額・成果報酬とも金額をサイトに出しています)。それでも出てこない。
一方で、合同会社デジタルボーイという当社と同規模の事業者は、月3.5万円〜のスモールスタートを公開していることを理由に挙げられていました。クエリ1でも「中小企業、少人数の営業・マーケ組織」枠をウルノワという小規模事業者が取っています。
つまり、規模で弾かれているのではない。ここが実測して初めて分かった一番大きな事実でした。
「知られていない」ではなく「確認できない」だった
ChatGPTが当社を5位にした理由は、回答本文にはっきり書かれていました。整理するとこうです。
| ChatGPTの指摘 | 実態 | 直せるか |
|---|---|---|
| 第三者レビューサイトに口コミがない | ITreview・BOXIL・アイミツ等すべて未掲載 | 直せる(掲載申請できる) |
| 顧客名付きの導入事例がない | 事実として存在しない | 今は無理(受注が先) |
| 組織規模・実績の厚みが分からない | 個人事業・2026年開始 | 変えられない(正直に出す) |
| 一方で評価された点 | 料金公開・効果の測定設計・失敗まで公開する姿勢・営業実務の専門性 | ここを増幅する |
重要なのは、AIは当社のサイトとnoteを読んだうえで、この評価を出しているという点です。認知されていなかったのではなく、「サービス設計は悪くないが、自分で言っているだけで裏が取れない」と判断されていた。
これは営業の初回商談とまったく同じ構図です。こちらがどれだけ丁寧に自己紹介しても、「で、他にどこがやってるんですか」の一言で止まる。人間の買い手が第三者の言及を求めるのと同じことを、AIもやっているだけでした。
レバーで言うと、AI推薦が効くのはリード数です。商談化率でも受注率でもありません。だから対策の成否は「問い合わせが増えたか」でしか測れず、逆に言えばリード数が足りている会社は後回しでいい施策でもあります。
AIの「おすすめ」は4つの経路の合成でできている

実測とリサーチで分かったのは、AIの推薦回答が単一の記事から作られていないことです。次の4経路の情報が合成されています。
| 経路 | 中身 | 当社の状態(8/24時点) |
|---|---|---|
| ① 第三者の比較記事 | メディアや個人が書いた「おすすめ◯選」 | ゼロ |
| ② レビューデータベース | ITreview・BOXIL・アイミツ等の掲載ページ | ゼロ |
| ③ プレスリリース→ニュース転載 | PR TIMES等の配信と、その転載先 | ゼロ |
| ④ 自社ドメインの比較記事 | 自社サイト内の「おすすめ◯選」型ページ | ゼロ |
4つとも空でした。これでは推薦されないのが当たり前です。
そして競合を調べると、Xpotential・AX・デジライズといった名前が挙がる会社は、第三者記事にはほとんど登場していませんでした。引用されていたのは自社ブログの「おすすめ◯選」記事です。つまり経路④は、すでに競合が実証している戦術でした。
これを裏づけるデータもあります。Ahrefsが26,283件の引用URLを分析したところ、ChatGPTが推薦系の質問に対して引用したソースの43.8%が「best of(おすすめ◯選)」型のリスト記事でした。そして引用されたリストの約35%は低オーソリティのドメインにありました(Ahrefs: Do Self-Promotional "Best" Lists Boost ChatGPT Visibility?)。
小さいサイトでも土俵に乗れる、という意味です。
そこで当社は、経路④を当日中に埋めました(営業・マーケのAI化を支援してくれる会社おすすめ12選)。自社を含む比較記事を自分で書くことについては、運営者であることを冒頭で開示し、大手が向くケースでは大手を推す方針にしています。合わない案件を取っても双方が不幸になるだけだからです。
研究で「効く/効かない」がはっきりしている施策
AIO・LLMO・GEOという言葉が乱立していますが、効果の検証が済んでいる項目とそうでない項目は、かなりはっきり分かれています。当社が採用と不採用を決めた根拠を並べます。
効くと確かめられているもの
- Bingでの上位表示。SearchGPTの引用の87%がBingの上位オーガニック結果と一致し、Googleとの一致は56%にとどまりました(Seer Interactive)。Bingに載っていないページは、そもそもChatGPTの視界に入りません
- 本文に統計・出典・引用句を足すこと。プリンストン大などの研究チームが「GEO(生成エンジン最適化)」として対照実験を行い、これらの可視テキスト施策で生成エンジン上の可視性が最大30〜40%向上することを示しています(GEO: Generative Engine Optimization, KDD 2024)
- ブランドとして言及されること。Ahrefsが約7.5万ブランドを分析した調査では、AI可視性との相関はブランド言及が0.664、被リンクは0.218でした。AI引用の大半は自分で作ったリンクではなく、他人が書いた言及から来ています
- 日本語圏ではnoteが強いこと。AIが引用する日本のドメインで、note.comが5位から2位に上昇しました(Ahrefs Brand Radar・2026年6月版)。既存のnote資産がある会社は、それ自体がAI検索の資産です
効かない/主力にしないと決めたもの
- 構造化データ(schema)単体。Ahrefsの因果検証では、schemaの有無とAI引用の間に統計的な効果が確認できませんでした。当社は基礎配管として整備はしましたが、主力施策としては数えていません
- llms.txt。約30万ドメインを対象にした検証で効果が確認されず、Google側も不要と明言しています。当社は既存実装を維持するだけで、追加投資はしません
このあたりは、順位が上がらないときに原因を切り分ける手順と同じ考え方です(記事の順位が上がらない原因)。効くと確かめられた順にやる。それだけです。
当社が当日やった5施策は、すべて0円だった
実測した当日に打った施策です。外注費はかかっていません。
| # | 施策 | 内容 | 費用 |
|---|---|---|---|
| 1 | 自社比較記事の公開(経路④) | 自社を含む12社比較。運営者開示つき | 0円 |
| 2 | IndexNowの導入 | 記事を公開・更新するたびにBingへ即時通知する仕組みを組んだ。事実「引用の87%はBing上位」への直接の対策 | 0円 |
| 3 | 構造化データの整理 | Organizationの二重出力を解消し、会社情報を1か所に統一。パンくず・料金・記事一覧を機械が読める形に | 0円 |
| 4 | AIクローラーの明示許可 | robots.txtでGPTBot・OAI-SearchBot・ChatGPT-User・ClaudeBot・PerplexityBot等9種を明示的に許可 | 0円 |
| 5 | sitemapの取りこぼし修正 | 未登録だった17URLを追加 | 0円 |
このうち、多くの会社でいちばん抜けているのが4番です。「AIに読ませたくないから」ではなく、単に設定を見直していないだけでブロックしている例をよく見ます。まずここを見てください。確認は自社サイトの `/robots.txt` を開くだけで済みます。
2番のIndexNowも、Bingへの通知を自動化するだけの仕組みです。公開のたびに手で申請する運用は続かないので、公開したら自動でBingに通知が飛ぶ状態にしてしまうのが確実です。
なお、当社のBingインデックスは53ページ以上あり、この点は健全でした。インデックスされていないのとインデックスはされているが引用されないのとでは打ち手が違うので、ここは先に確かめる価値があります。
費用が発生するのはどこからか

0円で打てるのは、経路④と土台の整備までです。経路①②③は、外の媒体に自分を載せてもらう話なので、申請の手間か費用が発生します。
まず無料枠から。当社は同じ日に、無料掲載を受け付けている比較メディア3社へ申請を送信しました(デジタル化の窓口/O!Product AI/プロベル。いずれも送信完了画面を確認済み)。ITreviewの「生成AI導入・開発コンサルタント」カテゴリは掲載数が10〜29件と空いており、カテゴリが空いている媒体ほど、載った時の露出が大きいという判断です。
費用が出るのはプレスリリースから。ここは調べるほど選択肢が絞られました。
| 手段 | 費用 | 判断 |
|---|---|---|
| 無料のプレスリリース配信 | 0円 | 全滅。AI引用ランキング圏外か、AIクローラーを全面ブロックしている媒体が多い |
| ドリームニュース(個人事業主プラン) | 15,000円/本(税別) | 転載先を実名で公開(29〜30媒体)。robots.txtは全面許可 |
| PR TIMES | 30,000円/本 | ChatGPTの回答の15.05%に登場するドメイン。引用されたプレスリリースの60.5%がPR TIMES |
| IT Trend 初期掲載 | 初期30,000円 | BtoB領域でAI引用1位のドメインに恒久ページを持てる。ただし資料請求1件あたり約12,000円のリード課金が別途 |
当社の現時点の判断は、単発の記事1本より恒久ページです。プレスリリースは配信した日が最も強く、そこから減衰します。一方、比較メディアの掲載ページは残り続けます。引用されているページの年齢は中央値で約500日というデータもあり、今日置いたものが効いてくるのは来年です。
やらないと決めたことも書いておきます。架空の顧客事例と、依頼して書いてもらったレビューは使いません。短期的にはAIの評価が上がるかもしれませんが、実態のない評価は必ずどこかで剥がれます。
「策略で勝ち得た成功は長続きしない」(稲盛和夫『人生の王道』第四章 大義の章)
当社が実名の導入事例を出せないのは、まだ受注実績が積み上がっていないからで、これは時間で解決するしかありません。それまでは自社の実測データ・料金の公開・効果の測定設計という、ChatGPTが既に評価してくれた部分を、統計と出典をつけて増やしていきます。
どう測り続けるか
AI検索対策は順位表示がないので、測る仕組みを先に決めないと、やりっぱなしになります。当社が置いた指標は4つです。
| 指標 | 現状(2026-08-24) | 測り方 |
|---|---|---|
| AI推薦での自社言及 | ChatGPT 5社比較で5位/Perplexityは2クエリとも未出現 | 月1回、推薦系プロンプト10本を投げて言及の有無を記録 |
| 第三者サイトの掲載数 | 1(申請送信済み・掲載確定は未確認) | 掲載が確認できた媒体の数 |
| Bingでの引用数 | 未計測 | Bing Webmaster Toolsの「AI Performance」レポート |
| 比較記事の検索表示 | 公開当日 | 週次で表示回数を確認 |
ポイントは1番を人の手で月1回やると決めたことです。自動化したくなるところですが、AIの回答は毎回変わるので、回答本文を読んで「なぜ落ちたか」を拾う工程は残す価値があります。当社が減点理由を特定できたのも、点数ではなく本文を読んだからでした。
買い手がAIに聞いてから問い合わせてくる流れは、営業に会う前に検討が終わっている構図の延長線上にあります(買い手は営業に会う前に決めている)。AIの回答は、いまや一次スクリーニングです。
まとめ
- まず自社を名指しで測る。ChatGPTとPerplexityに推薦系クエリを投げるだけで、10分で現在地が分かる
- 出てこない理由の多くは知名度ではなく、第三者から確認できる証拠がないこと。回答本文にたいてい書いてある
- AIの推薦は4経路の合成。自社比較記事(経路④)は0円で今日埋められる。競合も実際にここで取っている
- 効くのはBingでの露出・統計と出典の明記・他者からの言及。schema単体とllms.txtは主力にしない
- robots.txtでAIクローラーを弾いていないかを最初に見る。設定を見直していないだけのケースが多い
- 引用ページの年齢は中央値で約500日。今日仕込むものが来年効くという時間軸で組む
よくある質問
Q. AIO対策とSEOは別物ですか?
土台は同じで、上に乗る部分が違います。引用の87%がBing上位と一致している以上、検索で上位に出る力はそのまま必要です。違うのは、AIは「リストになっている比較記事」を好んで引用する点と、他人からの言及が効く点です。SEOをやめてAIO対策に切り替えるのではなく、SEOの上にリスト型の比較記事と第三者掲載を足すのが実態に合っています。
Q. 自社で「おすすめ◯選」に自分を入れて書くのは、ステマになりませんか?
運営者であることを記事の冒頭で明示すれば問題になりません。当社の比較記事も、冒頭で運営元を開示し、大手が向くケースでは大手を推し、当社が向かないケースも明記しています。逆に、運営者を隠して自社を1位にする書き方は、規制の面でも、読んだ人の信頼の面でも損をします。
Q. まず何から手をつければ効果が出ますか?
順番は決まっています。①robots.txtでAIクローラーを弾いていないか確認 → ②Bingにインデックスされているか確認 → ③自社サイトに比較記事を1本置く → ④無料掲載できる比較メディアに申請。①②はその日のうちに終わり、費用もかかりません。③④まで来て初めてお金の話が出てきます。順番を飛ばして先にプレスリリースを打つと、そもそも読まれないページに誘導することになります。
Q. 実測は自分でもできますか?
できます。買い手が打ちそうなクエリを5〜10本用意して、ChatGPTとPerplexityにそのまま投げるだけです。大事なのは、社名で聞かないこと。「株式会社◯◯について教えて」と聞けばAIは答えてくれますが、それは買い手の行動ではありません。買い手は「◯◯のおすすめ会社は?」と聞きます。そして回答本文を保存して、なぜ自社が入らなかったのかの記述を拾ってください。当社が減点理由を特定できたのは、そこに書いてあったからです。
Q. どれくらいの期間で結果が出ますか?
短期では出ません。引用されているページの年齢は中央値で約500日というデータがあり、当社も月1回の定点観測で追う前提で組んでいます。ただし例外があって、robots.txtのブロック解除とBingへのインデックス送信は、詰まりを外す作業なので反映が早いです。ここだけは先に確認する価値があります。
Q. 記事を量産すればAIに引用されますか?
引用されている記事の特徴は本数ではなく中身です。統計・出典・引用句が入っていること、質問と記事タイトルの意味が近いこと、リスト型で比較になっていること——研究で効果が確認されているのはこの方向です。出典のない一般論を100本置いても、引用の対象になりません。むしろ、1本ごとに自社でしか出せない数字を1つ入れるほうが、結果的に近道になります。
御社の現在地は、クエリを2〜3本投げれば当日中に分かります。AI検索で引用される記事の設計を含めたSEO記事作成代行では、初回1本を無料サンプルとしてお出ししているので、「統計と出典を入れた比較記事」がどういう仕上がりになるかを実物で確認いただけます。
参考
- Ahrefs. Do Self-Promotional "Best" Lists Boost ChatGPT Visibility? Study of 26,283 Source URLs
- Seer Interactive. 87% of SearchGPT Citations Match Bing's Top Results
- Aggarwal, P., et al. (2024). GEO: Generative Engine Optimization. *Proceedings of the 30th ACM SIGKDD Conference on Knowledge Discovery and Data Mining*.
- Ahrefs. AIが引用する日本のドメインランキング 2026年6月版|noteが2位に急上昇
- 当社の実測値は2026年8月24日にブラウザ上で取得したものです。AIの回答は同じクエリでも変動します
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執筆・監修:佐々木 優希(上場企業 営業統括 兼 AI責任者)
某有名SFA・CRM企業でエンタープライズ営業マネージャーとして大手企業への導入を推進。スタートアップではトップセールスとして営業数名から200名規模へのスケールを牽引し、現在は上場企業で営業統括とAI責任者を兼任。売る側・導入する側・AIを入れる側の3つの立場から、営業・マーケティングのAI実装を支援しています。